スプロール現象と住宅の問題

スプロール現象とは

日本は戦後1960年代以降、急速に経済成長を遂げ、産業構造の転換もあり、人口や産業の多くが大都市へ集中するといった現象が起こりました。
急速に都市化が進んだのです。
その当時、大都市では住宅の不足、通勤の問題、交通の問題、公害問題、秩序のない都市開発などさまざまな問題を抱えていました。
そこで政府は交通インフラを整備し拡大をしたり、住宅の不足に対応するため、郊外にニュータウンを整備しました。
昭和に建てられた住居
市街地の公害防止や工場用地の需要に対応するために工場団地の整備などが積極的に進められました。
しかしあまりに需要が大きく開発が追いつかなかったために郊外の農地や山林だった場所が虫食いのように宅地化されるといったことが起こりました。
郊外部に無秩序に住宅地が拡大していき、住宅地に最低限必要な排水設備や道路、公園などが十分に整備されないままの市街地が形成されてしまったのです。
その結果、後から追うような形で道路などの整備を行うことになり非常に効率の悪い公共投資を余儀なくされてしまいました。
このように市街地が計画的でなく無秩序に拡大する現象ことを「スプロール現象」といいます。
スプロールとは「虫食い」という意味です。

高度成長期には憧れだったニュータウンの今

1960年代から半世紀以上が経った今、当時多くの人が憧れたニュータウンでは深刻な高齢化や空き家問題が大きな課題となっています。
農地や山林を切り開いて開発したニュータウンは坂道や階段が多くあります。
また駅から徒歩20分以上かかるという場所も少なくありません。
交通の便が悪い立地では新しく入居する人が少なく、空き家化が加速しています。
庭に草が生い茂った空き家が多い地域は治安の不安も大きくなります。
また高齢者の割合が多い地域では新しく都市開発が進められることも少なく、若い世代の人にとってなかなか魅力を感じてもらえないというのが現状です。
古い町並み

今多くのニュータウンでは再生が課題となっています。
しかし今ニュータウンの再生に積極的に取り組む自治体も増えてきています。
もしニュータウンに空き家をお持ちでしたら自治体でどのような再生計画に取り組んでいるかをまず調べていただくのが良いと思います。

空き家の販売をもしお考えであれば、ニュータウンに限らず家がある場所がどういった環境であるかを良く知った上で検討することが大事です。

もし空き家を売りたい、お持ちの空き家の価値を知りたいとお考えでしたらエーアンドシーキャピタルにご相談くださいませ。

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