空き家を使用した民泊ビジネス

最近、空き家が増加しています。
このブログでも何度も紹介してきました。

空き家といっても、きっちり管理されている空き家は少なく、大半は放置されている状態で、倒壊の危機や不審者のたまり場になる可能性があったりと「危険な家」と言う認識をお持ちの方も少なくありません。

そのため、国が動き空き家を減らすための法整備する動きが急激に早まっています。

昨今の空き家の状態から、年々増え続けている民泊ビジネスと結びつけて解決策を探ろうとるす動きも強まっています。年々増え続ける空き家問題を解決するために、民泊と言う方法を結びつけるのは、非常に理にかなっているのかもしれません。

そこで、民泊と空き家を結びつける上で、重要なポイントを抑えていきましょう。

空き家が増え続ける原因

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空き家が増え続ける大きな原因の1つとして、「相続」があります。実際に総務省が出しているデータを元に見てみますと、大凡70歳以上の方で約8割以上の方が自分の家を所有しているのがわかります。さらに、70歳以上の夫婦の子供で45歳以上の方の場合は約62%の方が自分家を持っていると言うデータがあります。

これを元に考えますと、約60%以上の方が既に自分に家があり、両親が亡くなった場合で、実家を相続した場合、住む家があるので、相続した家はそのままおいておこうと考える方が多いと思われます。

相続した家を売らない理由として、子供の頃からの思い出や、その土地柄の近所との関係・取り壊す事に費用が必要、立地が悪く買い手がつかない、面倒なのでおいておく等色々な理由が考えられると思います。とりあえず置いておこうと言う考えが増え続ける大きな原因の1つではないでしょうか。

外国人観光客の増加により民泊が好調

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近年、大阪・京都・東京など大都市ではホテルの客室の提供が間に合わなくなるほど外国客が増加している傾向にあります。実際に稼働率が100%を超えるホテルは珍しくなく、地域によって稼働率の開きは大きいようです。

溢れた宿泊客のためにホテルをどんどん建設できれば問題ないのかもしれませんが、なかなかそうも行かないのが現状です。

そこで、注目を集めているのが「民泊」です。
簡単言うと、民家に外国人宿泊客を泊め、宿泊代金を集めるといったビジネスモデルですが、最大の特徴は普通に使っている「家」がベースになる事ではないでしょうか。
莫大な建設費用がかかるホテルとは違い、今既にあるものを利用して、ビジネスを行いますので参入障壁が非常に低く、誰でもはじめやすい事が特徴です。

この民泊と空き家を組み合わせれば、効率的な運営が可能で新たな建物を建設することなく宿泊客を迎えれられる事できそうです。

空き家の整備・設備の課題

民泊で空き家を利用する場合に考えないといけない事がいくつかあります。
1つは、旅館業法から見た消防設備の問題やその他セキュリティに関する問題等です。

もう1つは、空き家は誰かが住んでいた家がベースとなりますので、当然綺麗にするためのリフォームが必要になってきます。どの程度までリフォーム費用がかけるかにもよりますが、投資を行なった分の費用を民泊ビジネスで回収が可能かどうかをじっくり検討する必要があります。

空き家の構造に関する課題

民泊ビジネスをする上で考えないといけない事は、1つは立地です。それ以外にも検討しなければならない事がいくつかあり、「用途地域」「建ぺい率」「容積率」「耐震構造」なども含め、違法建築になっていないかなど確認する必要があります。

実際に建築当時は違法な建築でなかったものも、現在の建築基準では違法となってしまうケースもあります。このよな物件を「既存不適格建築物」といいます。

既存不適格建築物は建て替えが出来なかったり、出来ても既存の建物より小さな建物しか建てられないなどと言う場合もあり、空き家の構造上の課題を把握しておくことはとても大切な事です。

法律上の問題

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宿泊する人をホームページ等で募って、繰り返し有償でとめるような行為を法律上は「民泊」ではなく「旅館業」に該当します。

「民泊」と言うと簡単な宿泊施設をイメージされるかもしれませんが、反復継続して有償での部屋を提供するかと言う点が基準になります。

旅館業法に該当すると、消防設備や許可・部屋の構造・広さなど様々事で、管轄する省庁などのやり取りが必要になります。現時点ではネットなどの仲介サイトの存在により、一般の方が自分の空き家を民泊利用するケースも少なくありませんが、法整備がおいつてくると、民泊と旅館業の線引がきっちとされる日もそう遠くないのかもしれません。

まとめ

上記のことから、空き家を民泊で使用する言うビジネスモデルは立地・構造・法的な問題を解決できれば十分実現可能となります。今後も益々空き家が増え続けると予想されていますので、実際に空き家を民泊利用にできるようにする業者の存在もあると聞きます。

いま、既にあるものを使用する事でリスクをすくなくし、収益をえる事が今の時代だからこそ可能になるのかもしれません。

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